住まいづくりに課題や苦労はつきものですが、最初の一歩である土地探しも取り組んで見るとなかなか大変なものです…。
駅やバス停までのアクセス、商店などの周辺環境、日当たり、予算など、見るべきポイントがたくさんあり「土地探しの時点で疲れた」という意見も少なくありません。
そこで今回は、「良い家を建てる土地探し」というテーマで、取り組み方のコツや避けるべき土地を解説していきます。
これからマイホームづくりや土地探しに取り組む方は、ぜひ事前に覚えて実践してみてください。
目次
■住まいづくりでは土地探しが重要！
当たり前のことに感じるかもしれませんが、良い家を建てるために土地探しが重要であることは再確認しておきたいポイントです。
どんなにお金をかけて理想の間取りをつくっても、日当たりや治安が悪い土地に建っていたら良い家とは言えませんよね。土地の良し悪しが、住まいづくりの満足度を決めるといっても過言ではありません。
予算やタイミングなどさまざまな制約もありますが、土地探しは妥協せずとことん取り組みましょう。「間取りで何とか対応しよう」という考え方は厳禁です。
難しいイメージがあるかもしれませんが、一つずつコツを抑えていけばOKです。今回の記事を参考にしながら、あせらず取り組んでみてください。
■良い土地探しの取り組み方3つ
・選択肢を増やす
良い土地に出会うためには、まずたくさんの土地を見て選択肢を増やすことから始めましょう。土地探しには運の要素もありますが、分母を増やせばそれだけ良い物件に巡り合う確率が高くなります。
たくさんの土地を見ると自分の中にデータが蓄積されますので、自然と価格相場や良い条件・悪い条件なども分かるようになってきます。ウインドウショッピングでもぐるっと一周して戻ってくると、良い買い物ができるときが多いのではないでしょうか。
インターネット・不動産屋・知り合いの紹介などどんな手段でも良いので、まずはたくさんの土地を見て感覚を養いましょう。
・希望の条件に優先順位をつける
土地探しではたくさんのチェックポイントがありますが、すべての条件を100％満たす物件を見つけるのはかなり難しいです。大切なことを見失わないためにも、土地の希望条件に対して優先順位をつけておくことも重要です。
予算・通勤通学時間・日当たり・広さなどまずは希望条件をすべて書き出し、順番に並べてみましょう。譲れない条件、できればクリアしたい条件など、段階別に分けるのも効果的です。
いきなり条件を挙げるのが難しい場合は、いろいろな土地を見ながら並行して条件を絞り込んでいくのも良いでしょう。最終選考までに自分たちの希望条件がはっきりしていると、理想に近い土地を選びやすくなります。
・住まいづくりのことも分かる会社に相談
理想の家を建てるためには、土地探しと間取りづくりの連携も重要となります。不動産と新築両方のことが分かる会社は、良い土地を見極めやすくなるのでおすすめです。
間取りイメージづくりと土地探しを同時進行できると、土地購入後の間取り制限を受けにくくなります。結果的にイメージの再現率がアップし、理想の住まいを建てやすくなるというわけです。
建物と土地の予算バランスも相談しやすいため、土地にお金を使いすぎて建物の予算が足りなくなる失敗も防げます。
■良い家が建つ土地探しのコツ
・時間を変えて日当たりをチェック
土地の日当たりは住まいの快適性に大きく影響するポイントのため、なるべく時間帯を変えて訪れてみるのがおすすめです。
太陽の位置が高いお昼時は日当たりが良くても、朝や夕方の時間帯になると建物の影に隠れてしまうケースもあります。
意外と遠くの建物の影になってしまうこともありますので、最終候補になった土地はなるべく複数回時間を変えてチェックしてみましょう。
時間帯ごとの交通量や騒音などのチェックにもなりますので、非常におすすめの方法です。
・周囲を歩いて環境をチェック
土地選びの最終段階では、なるべく土地周辺の街並みを自分の足で歩いてみるのがおすすめです。車だと見逃してしまう小さなポイントを見逃さず、理想の環境かどうかチェックすることができます。
通学路の途中に交通量の多い道路はないか、最寄りスーパーの品揃えは良いか、治安の悪い場所が近くにないかなど、歩いてみると分かる情報は多いです。
上で挙げた時間帯ごとの変化と同時に、訪れれたついでにチェックしてみると良いでしょう。
・建ぺい率などの建築条件をチェック
住宅を建てるための土地には建ぺい率や容積率、斜線規制やセットバックなどの建築条件があります。建築条件によっては思ったような間取りをつくれなくなるケースもあるため、必ずチェックすべきポイントです。
価格や日当たりなどの条件に加えて、特殊な建築条件や厳しい制限がかかっていないか確認しましょう。
・ハザードマップをチェック
せっかくこだわって建てた理想のマイホームも、自然災害にあっては元も子もありません。台風や洪水などの水害を100％防ぐのは難しいですが、ハザードマップをチェックすることである程度危険な土地を回避しやすくなります。
候補の土地は必ず自治体が発行しているハザードマップを確認し、土砂崩れや水害の危険性をチェックしましょう。
■こんな土地は避けた方が良いかも…
・ゴミ置き場が汚れている
ゴミの集積場が汚れていたり管理が行き届いていなかったりする場合、自治会が機能していない、トラブル住民が居るといった可能性があります。
条件が良い土地でも引っ越し後のトラブルに巻き込まれる可能性があるため、慎重に吟味したほうが良いでしょう。
・商業施設が撤退し始めている
近くの商店街やショッピングモールに撤退店舗が目立ち、シャッター施設になっている土地も要注意。
このような地域は人口が減っているケースが多く、将来的に買い物や公共交通といった面での利便性が低下する可能性があります。
長く暮らすマイホームですから、土地の将来性についてもしっかりチェックしたいところです。
・雨上がりに水が溜まっている
たくさん雨が降ったあとなかなか水たまりがなくならない土地は、全体の水はけが悪い可能性があります。よく言われる「水が付く地名」や水田に囲まれた土地も、水はけが悪いケースが多いです。
水はけが悪い土地はジメジメして植物が育ちにくく、湿気も蓄積するため建物への悪影響も考えられます。シロアリ被害や地盤沈下といった重大なトラブルの可能性も少なくないため、なるべく避けた方が良いでしょう。
・極端な変形地
「旗竿地」と呼ばれる入り口が狭い土地、真四角ではない変形地などは、理想の間取りを実現できないケースもあるため要注意。
形が特殊な土地は建築条件が厳しいケースが多く、十分な床面積を確保できないことも…。このような土地は相場より安いのが魅力ですが、必ず事情があるので購入する場合もしっかり吟味しましょう。
・市街化調整区域
自治体が街並みを整備するために開発を制限している市街化調整区域は、デメリットが大きいため避けた方が良い土地の一つ。
許可が下りれば一戸建てを建てられるケースはありますが、そもそも開発を制限しているので今後エリアがどうなるのか分かりません。居住前提の土地ではないため、上下水道や電気といったインフラ整備やバス・電車などの公共交通などの整備が行き届かないケースも多いです。
市街地から離れた静かな場所に住みたいなど、明確な理由がない限り避けた方が良いでしょう。
・隣の家との境界があいまいな土地
古くからの習慣で成り立っている地域は、土地の境界線があいまいでトラブルに発展するケースが多いです。新築と同時に境界ブロックを建てたら、隣の家からクレームがついてしまったというのもよくある話。
隣の家から物がはみ出しているなど境界が分かりにくい土地を購入する場合、測量や立ち合いなど手間や費用が掛かる可能性があります。
・高低差の大きい斜面
土地の前後左右で高低差が大きい傾斜地は見晴らしの良さやプライベート性の高さが魅力ですが、費用や損壊リスクもあるため要注意な土地です。
家を建てるために地盤改良が必要なケースも多く、数十年後擁壁が壊れるリスクも発生します。もし安い土地が見つかったとしても、地盤調査や後の費用リスクが発生することを加味して考えましょう。
■まとめ：土地探しと住まいづくりはセットで考えましょう
良い家が建つ土地を探すためには、いくつかのポイントやコツを抑えて取り組むことが大切です。土地と建物を切り離すのではなく、セットで考えてそれぞれの連携度を高めましょう。
価格やアクセスなどの条件も大切ですが、実際に現地を訪れたときの情報や直感も大切にしてみてください。いろいろ大変なことも多いですが、妥協せず取り組んで理想の土地・マイホームを手に入れましょう。
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